私の場合、口頭試験日は12月の中頃でした。場所は渋谷のフォーラム8です。時間はまたも、午前の早めの時間でした。
待合室に集合しましたが、さすが総監部門、口頭試験の受験者はかなり平均年齢が高そうです。皆さん賢くまた、偉そうな方々でした。
私も、すぐに呼ばれ面接室の前の椅子に座って待たされました。
この時が一番緊張します。私の向かいに隣の面接室前で待っている方がいたのですが、その方もカチカチになりながら一生懸命レジメを読んでいました。
そして、入室の指示を受けて、口頭試験スタートです。
試験官は2名で、学者風の50代後半くらいの方と役人風の40代くらいの方でした。
質問は、学者風の方がメインで行われました。とても親しみやすい雰囲気の中で、まずは、ざっくばらんに、過去の経歴の確認、現在どんな業務をしているのかなど、雑談チックに進みました。
その後、経験業務に関して質問が始まりました。大体以下のやりとりです
Q1.体験論文において、「まずリスク分析を行い問題を抽出し顧客に報告、対応した」とあるが、事業のリスク分析は行政の責任(業務範囲外)なのに、コンサルタントのあなたがなぜ行う必要があるのか?
これは、想定外の質問でしたが、とりあえず、「このケースの場合、用地買収への対応方法が決まらないと、設計が進捗できない(暫定形状や施工手順が決まらないため)、納期順守のため、こちらから積極的に提案する必要がある。やらなきゃ、終わらないんです。」的な説明の後、思いついて、「また、顧客側の責任であっても、供用が遅れた場合の社会的損失を考えれば、コンサルタントとして提案は当然行うべきだと思います。」と補足したら満足そうにうなずいていました。(心の中でガッツポーズです)
Q2.このケースでは、上手くいったけど、もし上手くいかなかった場合は、どうするのか?
上手くいかない場合、設計が進捗できず、工期延期になると思います。社会的には供用延期による損失が発生します。(あまり良い回答ではなかったか?)
Q3.検討コストは、貰えていますか?
「共通仕様上は、関連機関協議資料作成や施工計画は業務範囲に含みですが、もちろん作業量に差があるため費用化はグレーゾーンです。今回のケースは、報酬は頂いていません」
Q4.業務実施中に業務予算が超過した場合、どう対応するのか
「できれば、作業前に、契約範囲を超過した作業であることを事前に説明し、予算が超過しそうな場合は、増額変更をお願いすることになります」
Q5.顧客が増額を認めてくれなかった場合はどうするのか?
「作業を拒否したら、設計は進みません。作業は行い、業務は赤字になります。」
多分、面接官は建設コンサルタント業界には詳しく無い方です。横の役人風の面接官は、苦笑いをしていました。
その他の質問として
- 総合技術監理的な業務における失敗談と対応、現時点での評価
- 人材育成において注意していること
- 今までに論文出稿や講演した経験があるか?
- 技術士の3義務2責務や、今後の抱負・これからやりたい業務など
大体、総時間30分でした。手ごたえはあまりありません。
質問に対して、5つの総監の管理体系的な切り口で答えようと思ったのですが、上に書いた通りあまり出来ていません。
正直いうと、用意していた想定問答はほとんど役に立ちませんでした。
向かいの面接室から出てきた受験者と帰りに一緒になりました。
関西の公務員の方でしたが「あなたは、総合技術監理の意味わかっているのか?」的な圧迫面接を受けたらしく、落ち込んでいました。
隣の面接室じゃなくてよかった。