どんなに内容が良くても、問われたことを答えていないと、技術士は合格することができません。
技術士試験において問われたことを答えていない論文は、とても多いのですが、そもそも見出し「1.2.3.」からして、ダメな例が多いのです。
例えば、「~の点を踏まえて、問題点と課題と述べ、方策を述べよ」という問題があったとします。
この設問から解答要求事項に対応して見出しを設定すると、1.はじめに 2.~における問題点と課題 3.~の方策 となっているべきですが、全然関係ない見出し(例えば「~のあり方」など)になっているケースがとても多いのです。
これは、今までにストックしていた論文を、丸覚えして書いている人が多いためだと思います。
見出し(1.2.3)が、解答要求事項と合っていないだけで、相当点数差がつきます。
試験の最初で見出しを正しく設定して、骨子を作成するという、試験手順を習得していないと、いくら知識を身につけても合格は難しいでしょう。
特に最近の試験問題の傾向として、解答の時間的余裕が増え、設問が長文化する傾向があり、問われたことを答える第一歩として、設問に合った「見出しの設定」の困難性と重要性が増しています。