人間は、目標が個人の利益だけにとどまると、実行度が極端に落ちます。つまり、企業で行う技術士育成が自己啓発の支援に位置づけられてしまうと、誰も本気で勉強しないでしょう。
人材育成は、企業にとって、経営目標を達成するための最も戦略的な活動です。
まず、経営目標を明確にして、そのまえの人材育成・技術士育成の必要性を導き出して、社員に浸透させる必要があります。
これは、組織のトップの役割です。
次に技術士育成メンバーにおいて、さらに具体化した共通目標も必要です。
大目標を達成するための、短期、中期的に、あるいは行動目標です。こうしてしまうと、自己啓発でなく、業務的責任感が増してきます。
1日8時間勉強しろと言われると、大抵の人はめげますが、8時間業務をするのはだれもがやっていることです。
もちろん、業務的活動要素が強くなれば、企業側としては、業務時間内での活動とするか、あるいは報酬面で考慮する必要もあります。(予算化と工程化)